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192 Items
Last Updated:
Jan 13, 2013
グッドモーニング・バビロン [DVD]
ふとしたときに、この映画のことを考えてしまう。とても大切な映画。
黒猫・白猫 [DVD]
一旦は引退を宣言したエミール・クストリッツァが、早々に前言撤回して撮り上げた音楽と喧騒とペーソスの人間賛歌『黒猫・白猫』。ドナウ川のほとりで生活するマトゥコとザーレの親子。石油を買ったつもりがだまされて水をつかまされ、挽回とばかりに一攫千金を狙って列車強盗を企てるマトゥコだったが、さらにヘマを重ねたせいで、ザーレは新興マフィア・ダダンの妹と結婚させられる羽目に…。
   天井は貫けるは、ダイナマイトはボンボン爆発するは、ヤギは飛んでくるはの大わらわ。結婚式の前日に死んだ父親を屋根裏に隠そうとする悪戦苦闘や、1メートルに満たない花嫁が、その体の小ささを生かしてさまざまな方法で結婚式から逃げ出そうとする脱出劇などなど、ドサクサ紛れにいろんなことが起こり続ける展開に振り落とされずについていけるか。ひたすら躁状態であり続けるこのバイタリティ、そして奇想天外の末に生まれるミラクルは、もはやクストリッツァ以外の誰に求められないものである。(麻生結一)
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション [DVD]
しりあがり寿, 宮藤官九郎
バベル スタンダードエディション [DVD]
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ モロッコで生活のために山羊を襲うジャッカルを撃つために銃を渡された兄弟。彼らはその腕を競い合うように発砲。その銃弾はツアーバスの女性客の体を撃ち抜いた。女性はモロッコに旅行に来ていたアメリカ人夫婦の妻。夫は家に残した子供たちの面倒をみている乳母に電話をするが、乳母は突然の出来事に驚き悩む。息子の結婚式に出席したい彼女は、やむを得ず、夫婦の子供たちをメキシコに連れていくことにした。一方、日本では、母親を泣くしたショックから立ち直れない聾唖の女子高生が愛を求めて町をさまよっていた。自分は誰にも愛されないのか、誰も抱きしめてくれないのかと心の中で叫んでいた…。
   一発の銃弾が、モロッコ、メキシコ、日本を撃ち抜く。お互い見知らぬ関係なのに、その銃弾は彼らの人生に次々と暗い影を落とす。人生は突然、思いがけない事態に陥り、人々は悩み、苦しみ、ときには地獄を見る。しかし、そこから何かが生まれることもあるのだ。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトウ監督は『アモーレス・ペロス』のときから、人生のどん底をこれでもかと見せつけるが、決して登場人物を見放すことはない。必ずや長く暗いトンネルの向こうに細く差し込む光を描くのだ。モロッコ編で夫婦を演じるのはブラット・ピットとケイト・ブランシェット。メキシコ編で乳母を演じるのは『アモーレス・ペロス』にも出演していたアドリアナ・バラッザ。その甥をガエル・ガルシア・ベルナルが演じている。そして日本編は、女子高生役に菊地凛子、父親は役所広司。ブラッドはどうしようもない現実に苛立ち、苦悩しながらも、妻や家族への愛を確信する中年の男を力強く演じきり、菊地が演じる少女の孤独は痛々しく胸に突き刺さる。彼女の悲しみと怒りを讃えた瞳は見るものをとらえて離さないだろう。(斎藤 香)
アンダーグラウンド [DVD]
エミール・クストリッツァ 第二次世界大戦中、ドイツ軍に侵略されたセルビアの首都ベオグラードに住む武器商人のマルコは、レジスタンス活動を行うために市民を率いて地下に潜伏し、そこで武器を製造させて巨万の富を築きあげる。そして大戦が終結した後も、彼は市民にそのことを告げず、せっせと武器を作らせ続けていく…。
   サラエボ出身のエミール・クストリッツァ監督が、バルカン半島の情勢が緊迫する90年代半ばに作りあげ、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した問題作。シニカルで滑稽な作風のなか、哀しく愚かでありながらも生き続けていく人間への賛歌を露にしていく171分の力作でもある。クストリッツァ映画に欠かせないジプシー・バンドの音楽も効果的だ。(的田也寸志)
グロリア [DVD]
ジョン・カサベテス
フィッシング・ウィズ・ジョン-初回限定版 [DVD]
ジョン・ルーリー そのくだらなさには、上品さがあると思う。ジョンルーリーが、ジムジャームッシュやトムウエイツと旅をしながら撮影した物語(?)
アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 [DVD]
ハインツ・ビュートラー
ピクニック at ハンギング・ロック ディレクターズ・カット版 [DVD]
ピーター・ウィアー 昔ビデオで見たんだけれど、強く印象に残っている作品。何とも言えない不思議で、怖い世界。もう一度見たい。
チャーリーとチョコレート工場 [DVD]
ロアルド・ダール, ティム・バートン
ツィゴイネルワイゼン [DVD]
内田百ケン, 鈴木清順 「ツィゴイネルワイゼン」の蓄音盤に作曲家サラサーテの声が入っているという内田百けんの「サラサーテの盤」や、その他多くの短編をもとに繰り広げられていく、鈴木清順監督の斬新かつ大胆な幻想譚。士官学校教授の青池(藤田敏八)は、友人・中砂(原田芳雄)の無頼に振り回されていくうちに、いつしか現実とも幻ともつかない世界に惑わされていく。やがて青池の妻(大楠道代)と中砂の妻(大谷直子)も、その世界に巻き込れていき…。

   1980年、東京タワーの下に銀色のドーム型テントの移動映画館「シネマプラセット」を建て、そこで上映されロングラン・ヒットしたことでも話題になった作品。同年度のキネマ旬報ベスト・テン第1位ほか数々の受賞に輝く名作である。(的田也寸志)
機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編 【劇場版】 [VHS]
富野喜幸, 矢立肇 初めて自分の意思で、友達と見に行った映画。最高。
幻の光 [DVD]
是枝裕和
誰も知らない [DVD]
是枝裕和 『ワンダフルライフ』『ディスタンス』の是枝裕和による、劇場用長編第4作。1988年に東京で実際に起きた「子ども置き去り事件」をモチーフにし、母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、彼らだけの生活を続ける約1年を描いている。撮影にも1年以上をかけた入魂の一作だ。
   撮影時、子どもたちに台本は渡されず、監督のその場の指示で演技させたという。そんな独特の演出スタイルによって生み出された、生々しくもみずみずしい空気感が素晴らしい。彼らの感情が、頭を介してではなく心に直に入ってくるような不思議な感覚を覚える。そんなセミ・ドキュメンタリー的手法の一方でドラマとしての求心力を失うことがないあたりも監督の力量を感じるところだ。
   カンヌ映画祭において、最優秀男優賞を史上最年少で受賞した柳楽優弥をはじめ、子どもたち全員の存在感が白眉。母親を演じたYOUら大人のキャストも見事にその世界に寄り添っている。(安川正吾)
歩いても歩いても [DVD]
是枝裕和
大丈夫であるように-Cocco 終らない旅-(初回限定盤) [DVD]
是枝裕和
鉄コン筋クリート (通常版) [DVD]
松本大洋, マイケル・アリアス 宝町で暮らす親を知らない少年クロとシロ。町で“ネコ”と呼ばれるふたりは、かつあげやかっぱらいで暮らしていた。その町で“子供の城”の建設話が持ち上がる。しかし、それは古めかしい宝町を近代化して支配しようとするヤクザの仕業。昔気質のヤクザのネズミは反対するが、彼のボスは謎の男“蛇”にこの計画を一任していた。残酷な蛇はクロとシロを邪魔者だと判断し、刺客をおくる。ケンカでは誰にも負けない凶暴なクロだったが、刺客の前では手も足も出ない。そして追いつめられたシロは刺されてしまう…。
   松本大洋原作漫画のアニメ映画化。熱狂的なファンを持つ松本作品だが、この映画はその世界観を想像を超えるほど見事に映像化している。昔懐かしい匂いと迷宮のような不気味さを兼ね備えた宝町の鮮やかな映像、クロ、シロはじめボイスキャストの名演(クロは二宮和也、シロは蒼井優)、原作漫画への深い愛がスクリーンのすみずみまで溢れ、宝町の世界に見るものを自然に飛ばせてくれる。子どもが生きにくい世の中にしてしまった大人たちへ痛烈なパンチをあびせる傑作だ。日本アニメは宮崎駿ワールドが頂点かと思いきや、まったく違ったアプローチと映像世界を持った作品が、その座をおびやかすほどの勢いで登場したことがうれしい。とはいえ監督は米国人のマイケル・アリアス。米国と日本で活躍する映像クリエイターだが、デビュー作とは思えない見事な手腕に脱帽だ。(斎藤 香)
ぐるりのこと。 [DVD]
橋口亮輔
おくりびと [DVD]
滝田洋二郎
耳をすませば [DVD]
近藤喜文 雫は中学3年生。両親と大学生の姉とともに東京近郊の団地に住む、ごく普通の読書好きの女の子だ。そんな雫が親しくなった同級生の少年は、中学を卒業したらすぐに、バイオリン職人になるためにイタリアに渡ると言う。進路について深く考えていなかった自分に気づいた雫が、自分のやりたいこととして選んだのは…。

   脚本とプロデュースを宮崎駿、監督は数々のジブリ作品でキャラクターデザインや作画監督を務めた近藤喜文が担当。思春期の迷いや焦り、そして出会いがもたらす成長を、変わりゆく季節の様子とともにみずみずしく描き上げた。

   特筆すべきは、背景の描き込みの細やかさ。団地の階段や学校の廊下、街なかの看板に至るまでリアルに、しかし温かみを持って描写され、これが「特別な人の物語」ではないことを示しているようだ。これから巣立ち、自分の道を歩む人たちにふさわしい歌として原曲を大胆に翻案したテーマソング「カントリーロード」も印象的。見終わるころにはコンクリートでできた街並みに不思議な郷愁を覚える、そんな秀作である。(安川正吾)
夢二 [DVD]
鈴木清順 『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』に続く鈴木清順監督の「大正浪漫三部作」の最終編。さまざまな女たちの間を行き来しながら生きる画家・竹久夢二。一方で彼は、日ごと悪夢にうなされながら絶えず不安にさいなまれている…。

   女に翻弄されながら、男が幻想の世界をさまよっていく構図は前2作同様だが、主人公の夢二を沢田研二が演じることで、そこにどことなくおかしみが加わり、より清順映画ならではの軽やかさがにじみ出ることにもなったようにも思える。歌舞伎界の名優・坂東玉三郎が『帝都物語』に続いて男役で本格的映画出演。また殺人鬼の役で『太陽を盗んだ男』などのカリスマ監督・長谷川和彦というキャスティングの妙も光る。池谷仙克の幻惑的美術の数々もすばらしい。(的田也寸志)
野獣の青春 [DVD]
鈴木清順
陽炎座 デラックス版 [DVD]
鈴木清順, 泉鏡花 初めて見た鈴木清順は陽炎座だったか、ツゴイネルワイゼンだったか? 夢二までの三部作ともいえる傑作